都写美にて2つの写真展

東京都写真美術館で2つの写真企画展を見ました。

まずは「TOPコレクション たのしむ、まなぶ イントゥ・ザ・ピクチャーズ」。大半は人を被写体として捉えた写真が多く、時代時代の背景が感じ取れるものでした。被写体の目線、周りに写っているもの、聞こえてくる音や漂ってくる匂いをイメージしながら写真を見ると、また違った作品になるということに気づきました。それと、余白の使い方。抜け感があるからこそ、そこから伝わる何があるんだなと。

もう1つは「内藤正敏 異界出現」。写真家 内藤正敏さんが長年撮り続けてきた生をテーマにした写真がずらり。ストロボ撮影で生み出される圧倒的な黒。その圧倒的な黒にゾワゾワと鳥肌が立つほど。その黒の向こうにはこのまま闇が続くのか、それとも別の何があるのか、得体の知れない不安と想像を掻き立てるものがありました。

写真展に足を運ぶたび、たった1枚の写真の中に切り取られた世界があって、そこに色々なものを感じることができるんだと、写真の奥深さを改めて思い知らされます。